薬では、なかなか治りにくい

アトピー性皮膚炎で悩んでいる人にも乳酸菌は効果があるようです。

医学雑誌「ランセット」に掲載されたアオウトバチルス・ラムノーザス・GG(略してLGG)をつかったフィンランドの実験が、注目あつめました。

この実験は、家族にアトピー病歴のある妊産婦159人でに、出産予定日の2週間前から出産後6か月間まで、LGGを含むカプセルと、薬と偽ったカプセルのどちらかを選んでもらい服用して、2年間経過を観察した実験です。

出産後は、妊婦だけでなく新生児にもカプセルを水に溶いて飲ませました。

実験結果は、LGGを含んだカプセルを摂取したお母さんから生まれた赤ちゃんのアトピー発症率は、偽の薬と偽ったカプセルを摂取したお母さんから生まれた赤ちゃんの半分であったという結果になりました。(LGG含んだカプセル:123% 偽カプセル:46%)

赤ちゃんは、生まれる時にお母さんの産道を通ります。その為、お母さんの腸内常在菌の影響を受けてしまいます。これまで「アレルギー体質は遺伝だから仕方がない」と思われていた所がありましたが、この実験は、お母さんが腸内環境のいかんによって、赤ちゃんのアレルギー体質は改善できると考えられます。

LGGが、赤ちゃんのアレルギー性疾患の発症を抑えたというのは、日本でも報告があります。

妊娠中にお母さんがLGGを飲んでいて生まれてきた赤ちゃんと生後6か月以降にLGGを飲み始めた赤ちゃんでは、アトピー性皮膚炎と食物アレルギーの発症率が低いという結果がでています。また別のアトピー性皮膚炎を発症している人を対象にした実験がありますが、アトピー性皮膚炎を発症している人を対象にLGGを摂る試験をおこなったものもあります。

実験の対象者は、「全国アトピー友の会」会員の中から、ステロイドの医薬品を服用していない89名の方です。実験は、LGG株で作られた発酵乳酸菌飲料を一日に200ml、1か月間のみ続けてもらって症状の経過を調べました。


結果は、「赤みやかゆみが減った」「腕の内側からから、皮膚上へ盛り上がってくる感じが薄れた」など32人(36%)に皮膚症状の改善がみられています。特に効果が高かったのは、皮膚面積の大きい胴体部分で、老若男女問わず、もともと症状が重かった人に効果が見られました。またさらに、興味深かったのは、便秘性改善で、半数以上の人が便秘や下痢の改善があったと答えていて、中には冷え症なども改善したという人もいました。

冷え症と一見実験とは関係がないように感じられますが、便の状態が調子がよくなると、腸が動くようになり、血流が動いて冷え症が改善すると考えられます。

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